ここ最近のスーツスタイルの特徴は「英国調」イタリアのブランドでも英国調もしくは英国的な雰囲気のライン展開でスーツを発表していますね。
さて、そもそも生地の段階でイタリア製とイギリス製では大きく違いがわかる特徴があります。
イタリア製の生地は、表面に光沢や艶があり、柔らかく、生地自体だけで良く見える。しかし、耐久性が悪いので非常にデリケート。
イギリス製の生地は、艶などは少ないが織りがしっかりしていてシャリ感がありスーツにすると仕立て映えする特徴がある。
あくまでも一般的な見解ですが・・・。
それぞれの生地ブランドによっては、イギリス製だけどイタリア的な生地もありますし、イタリア製だけどイギリス的な生地もあります。
代表的なブランドの生地を見れば理解しやすいですね。
<イタリア・生地ブランド>
エルメネジルド・ゼニア
アリストン
ロロ・ピアーナ
フラッテリ・タリア・ディ・デルフィノ
カノニコ
グアベロ
etc
<イギリス・生地ブランド>
ハリソンズ・オブ・エジンバラ
テラー&ロッジ
スコフィールド&スミス
エドウィン・ウッドハウス
etc
日本の紡績工場の生地はイギリス系の流れですね。
さらに、日本の縫製工場や職人はイギリス系の指導を受けていることが多いため、多くはイタリア独特の生地は苦手で、昔はゼニアの高級生地を工場に流したらなんと「縫えません。」と返ってきた。。。
今ではイタリア系の生地でも普通に縫製する工場が多いが全体的にやはり苦手のようである。
それだけ、イタリア生地とイギリス生地には基本的な違いがありますね。
「見た目」「カッコよさ」のイタリア生地
「耐久性」「機能性」のイギリス生地
と私は分けて考えています。